打たれ弱いママの徒然日記ー子育てや留学体験記など

打たれ弱いママの日々を綴ります。

英語教育よりも大事なこと(英語力よりも○○力!)

我が家の長女れーちゃんは2歳。将来の習い事をどうしようかなー、なんてすこーしだけは考え出す時期です。

今日は英語教育の是非について。

 

私は17〜23の間の6年間イギリスに住んでました。そんな、なんちゃってバイリンガルな私の視点から、英語教育を語ります。

 

はっきり言って、幼少期に英語教育を詰め込むのは無駄だと思います!その理由を詳しく書きます。

※子供本人が楽しんでやってる場合は大変良いと思います☺ これはピアノやバレエなどの他の習い事と同じ。

 

目次

 

 

私の英語学習遍歴

「なんちゃってバイリンガルとして物申す」という記事なので、私がなんちゃってバイリンガルであるという説得力のため、私の英語遍歴を。

 

私は東京生まれの東京育ち。17までは公立学校にしか行ったことがない普通の日本人の高校生でした。ホームステイも留学も全くなし。

 

英語を習ったこともないし、学校の勉強とNHKの「英語であそぼ」くらいしか英語に触れてなかった気がする。

 

そんなんだったので、英語習得にはめっちゃ苦労しました。教科書1ページ読むのに30分もかかった…半分は図だったのに。。もう10年以上前の出来事ですが、あの1ページの内容は絶対に忘れない。

 

苦労はしましたが、それでも6年間もイギリスで生活し、現地で学生やってれば、英語はできるようになりました。

 

 

本物のバイリンガルには 2 パターンある

六年間の英国生活の最中、私は色んな人に出会いました。

 

  • ハーフであるため生まれながらのマルチリンガル
  • 日本人だけどイギリス育ち
  • 日本人だけどアメリカ育ち
  • イタリア系スイス人でイギリスに留学してる
  • 親の仕事であちこちに行くためいつもインターナショナルスクールに通っていた
  • イギリスの全寮制の学校に通う世界各国の人達

 

 

色んな事情があるけれど、2カ国語以上をほぼ完璧に使いこなせてる人はとても少ないです。

 

それには 2 つのパターンがあり、それぞれメリットとデメリットがあります。

 

#1 本当に小さい頃から複数言語を喋る

#2   母国語が完成してから、新しい言語を身につけた

 

#1 本当に小さい頃から複数言語を喋る

両親が違う言語を喋る、親の言語と住んでる地域の言語が違う、などだと、生まれながらに複数言語にさらされます。

この場合は、育った環境要因が大きい。親の努力によって成り立ちます。生半可な気持ちではこれは成り立ちません。

 

メリットは2言語以上をネイティブ並に扱えること。

デメリットは親も子も物凄く努力して維持しなければならないし、下手をすると中途半端な日本語や英語しか身につかない、ということ。

 

例えばアメリカ育ちの日本人な友人の家では、「外では英語、家では日本語」を徹底していたそう。親だってアメリカに住んでるわけですから、英語は理解できます。でも、子供が英語で話しかけてきたら「わかりません。日本語で話しなさい」と返すのです。一度も欠かさず毎回これをやるわけです。

 

わかっていても、敢えてわからない振りをする。

そんな愛の形もあるのです。「何を意図としているか」が肝。

 

イタリア系スイス人のお友達は、生まれながらのマルチリンガルで、英語に苦労していた私は「羨ましいなー」と思いました。が、そんな彼女は幼少期にお友達が居なくて困っていたそうです。

 

"How are you?"

と聞いたつもりでも、彼女の言葉は、お友達に通じませんでした。

 

なぜなら How をイタリア語で、 are をフランス語で、 you を英語で喋る、みたいなことをしていたからです。 全言語がわかる親には通じますが、お友達はわからないですよね。

 

 

○○って日本語でなんていうのかしら?

とわからず、英語を交えて、「もう、それは日本語じゃないよ!!英語がわからない日本人には通じないよ!」という会話をしちゃう人も多々います。

 

複数言語を混ぜて話してしまう。これはマルチリンガルな環境下で育った人にありがちなデメリットなのです。

 

そして漢字とは厄介なもので、アルファベットしか知らない人たちにすれば「絵」にしか見えない。これを大人になってから一から習得するのは執念が要ります。

 

海外で育った日本人で、漢字もきちんと読み書きできる人は、現地の学校の宿題が終わったら、必ず漢字ドリルを家でやらされてたりしたそうです。

 

英語にどっぷり浸かったために、日本語がおそろかになってしまう事は多々。

 

仕事でとあるアメリカ生活の長い人の日本語の文法を直していたら、

「あなたは英語もできるけど、日本語もできるんだね☆」

 

と言われました。

 

いやいや、私、日本人ですから。

 

 

 

#2  母国語が完成してから、新しい言語を身につけた

私は完全にこちらのパターンです。

個人的には「高校生くらいまで完全に日本語を母語として過ごした」という人たちが当てはまると思ってます。

 

メリットは母語での思考回路やコミュケーションの基礎があるので、ゆるぎにくく「自分が何人かわからない」みたいなアイデンティティークライシス※には陥りにくいこと。

 

デメリットはやっぱりいくら努力しても本物のネイティブみたいにはなれないし、本人がとてつもなく努力しなければならない、ということです。

 

 

 

これは本人の努力次第で、どれほど身につくか否か、が別れます。それまでの育った環境はあまり関係ないです。

 

例えばこんなパターンが↓

 

  • 高校生の時に親の事情で海外に急に住むことになった
  • 高校・大学以降から、留学した(←私はこれ)
  • 就職してから留学した
  • 就職した後に海外に転勤・転籍になった

 

 

 ※血筋も見てくれも日本人なのに、あちこちの国で育ったため、日本に居ても「外者」感を消せない。私は何人なの?という疑問を持つこと。「冷静と情熱の間」の主人公二人は正にこんな感じだった

 

 英語教育よりも大事なこと

 

英語もどんな言語もあくまで表現するツール。

コミュケーションの目的は相互理解だから、相手に伝わる言葉を選ぶって、言語問わず大事。

 

表現する内容を考える能力は、母国語がしっかりとあってこそ身につく。だから、私は英語力よりも国語力が必要だと思います。

 

バカっぽい日本語しか喋れない人は、バカっぽい英語しか喋れないし、お上品な日本語を書く人はやっぱりお上品な英語を書いたり。

 

日本語で女性を口説くのが上手な男性は、英語を習得したらきっと英語でも女性を上手に口説くでしょう。口下手な男性が英語を話せるようになったから、といって口説きまで上達するわけじゃない。

 

生まれながらのバイリンガルの場合は違うのかもしれないけど、いくら努力しても他言語では母国語以上の表現力を発揮するのは難しい。だったら、まずは母国語で、相手に伝わるように自分の考えをしっかり表現できるように導いてあげるのが、親の役目なのかな、と私は思っています。

 

「親である私/俺が英語ができなくて苦労したから子供にはそんな苦労させたくない…」

 

そんな理由からか、幼少期から英語を学ばせたい親御さんも多い昨今。それも愛の形なんでしょうね。

 

そんな親のコンプレックスと愛に漬け込んだ教育ビジネスも存在してると思います。

 

ある程度英語ができることは確かに良いことだと思う。私も良かったと思う。でもそれは「英語がてわきてよかった♡」ではなくて、「英語を喋れたからこそ、知れた文化、お友達、本、境地がある。その出会いが良かった!」と思っているのです。

 

習い事って何事もそうだと思う。今までにない出会いがあるから、やっててよかったと感じるじゃない?

 

 「自分は英語で苦労したから、自分の子供はそれに苦労しないように…」

 

そう考えるのは自然かもしれない。

「苦労を避けるため」というネガティブな理由ではなく、「英語を通じて、親である私は経験できなかった○○に出会って欲しい」。そんな前向きな思いで英語を習うのはとっても良いことだし、コンプレックスに漬け込まれて変な教育ビジネスに騙されずにいれると思う。

 

英語だけをできるようになったって、仕方ないんです。英語をわかるというだけでは仕事は手に入らないし、人とのコミュケーションもとれない。

 

焦って英語教育するよりも、まずは国語力を身につけることが私は大事だと思う。

 

 

国語力とは話を聞き、語り、物を読み、物を書き。まずは一つの言語でできてこそ、他言語でもできること。

 

英語は習い事で済むかもしれないけど、国語力は家で、保育園で、幼稚園で、学校で、あちこちで学ぶこと。

 

大事な分、教えることも難しいものだけど、それから逃げない親でいたい。