私がたまに参加しているZOOM朝活会で、先日面白い話があった。
NVC って聞いたことありますか?Non violent communication の略。MVPじゃないよ。
NVC は名の通り「暴力的攻撃的ではない対話」で、事実とか内容よりも話し手の感情にフォーカスするというもの。
話し手の感情にフォーカスすると攻撃的ではなくなる理由は批判が起きないからだと思う。精神的裁判が起きない。
一番一緒にいる時間が長くて、一番批判したくもされたくもないのが家族。
それがどうして家族間では起きやすいのかを考えて考えて、私なりの答えが出たので紹介します。
たとえば、Aさんが父親とケンカをした話を聞いている時
・Aさんのケンカ内容や発言内容をフォーカスしている時:「そりゃAさんの言い方が悪いんじゃない」とか「お父さんが可愛そう/バカ/うるさい」とかそういう自分の意見や感想が出て来る。Aさんが善なのか悪なのか、お父さんの言ってる事に一理あるのかないのか、こういった事が気になるわけ。どんな人の意見にも独断と偏見がある。同じケンカを交わした同士であっても、Aさんの見解とお父さんの見解は全く違う。同じ事実を説明するにしても、真実の数は人の数だけある。なのに、「自分の方が正しいよね」お化けが登場し、誰かを悪者にしてしまうのが、violent communication。
・話し手Aさんの気持ちにフォーカスして聞いている時:
気持ちや気持ちにフォーカスしているので、Aさんとお父さんが交わしたケンカの内容への理解は二の次になる。そうなると「自分の方が正しいお化け」は登場しにくい。なぜならば、人の感情には正しいも間違ってるも善も悪もない。人の感情を理解しようとするのは、極めて困難。どんなに本を読んでも、どんなに修羅場をくぐり抜けていようとも、その人の感情は本人でなければわからないから。頭も心もフル回転して、相手の話を聞き、表情や声色から感情を感じ取る必要がある。相手への理解に脳みそが忙しいので、誰かに対してマウントとってやろう、とか自分が正しいと証明したい欲がなくなる。
人の感情を否定するなどできない。(たまに人の気持ちすら、いじくろうとする輩もいるが、そういう人からは離れるが吉。「痴漢されて嫌だった」と言ってる人に「いや、そんなの嫌じゃないでしょ!」と言ってるのと同じ位無神経)
最近寝坊気味で、7時台のこの朝活会すら欠席が多いが、久々に参加してすごくよかった。良い人ばかりがメンバーだからか、日常的には続けることが難しいNVCが、このZOOM会では自然とできてる。
そこで感じたのが家族関係。一番VC, violent communication、攻撃的会話をしてはいけないのに、一番やってしまうのが家族。
主人に対しても、娘たちに対しても、ちょこちょこやってしまっている。そして、私自身も沢山のVCを受けて来ている。
皆、Violent communication の加害者であり被害者である。
じゃあなんで家族相手にやっちゃいがちなのか?思い当たる理由をいくつか書き出してみる。
①家族だと何を言ってもいいだろうという慢心
②家族なのに、相手の気持ちがわかってない、なんて認めるのが恥
③人間は刻々と変わる生き物なのに、相手も自分も変化したことに気づかず、「昔のまま」のコミュニケーションをしている
私は主に①により被害者になり、②により加害者になっている。③は両方。
家族って、この世で一番複雑な関係だと思う。
友達なら、「この人気が合わないからもう付き合うの辞めよう」と簡単にフェードアウトもできる。家族とは「気が合わない」からと絶縁したりしない。気が合わないし、攻撃的会話は嫌なんだけど、絶縁を希望しているわけでは毛頭ない。
一番長く、深く付き合い。家族メンバーが私の酷く悲しかったあの時の感情を知らないのと同じ様に、私もまた他の家族の酷く辛かった時の感情を知らない。そしてそれがお互いに対する恨み辛みになってしまう。幼い頃、言語化できなかったモヤモヤを消化しきれず、潜在意識や体の中に埋め込まれて行く。
楽しかった感情も、辛かった感情も、そういう体験の数が多すぎて、すべての記憶が無意識部分に収納されていくのが家族なんじゃないかなぁ。
今の私は、かなり意識しないとNVCをできない。でも家族とは接する時間が長いので、無意識時間が長い。
そっか、だから家族相手にNVCをすることが難しいのか。
これを無意識でできるようになれば、日常的に家族ともNVCできるようになる、という未来が見えた。
意識的にやってることを無意識にできるようになる。私にはその経験がある。英語だ。
留学した当初は、脳内ニューロンをフル回転してもすべての会話や授業内容が理解できたわけではなかった。けれど、イギリス滞在年数を重ねて行くと、ぼーっとしながら聞いた内容も理解できるようになるし、英語で考えるようになることすら多々あった。母国語の言語野に、英語も入ってきたのだ。
あの時、理解できない会話に必死で喰らいついて行き続けるのは辛かった。けど、それがあったからこそ、比較的短期間で習得できた。NVCも同じように習得できるのかな。
これは練習あるのみだ。
NVC的会話の練習に付き合ってくれる人を募集したいなぁ。ゆる募。んできれば厳しくフィードバックしてくれる人。「あの時、俺の気持ちよりも事実関係にフォーカスしてたよね?」とかシビアに言ってくれる人が良い。
にしてもしかし、朝早起きが昔から苦手なんだよなぁ。バリバリ会社員ママだった時は、朝8時に出社とかしてのに、今は8時台に起きるため、7時台の朝活すら困難。
その昔、朝練がある部活には入らないと豪語していた中学生の自分を思い出す。会社員ママ時代、ちょっと無理してたのかも。
色んな辛さもあるけど、理解されなくて辛い経験のおかげで言語化が得意になってよかった。
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