昨日NHKスペシャルの「中国の消えた弁護士」を見ました。
人権派弁護士は国家にそぐわない発想や言動があり、共産党に反対する=悪というルールのもと、いいがかりもさりなん。迫害、軟禁、逮捕されてしまうことがある、という内容でした。
大きく感想は以下の3つ
- 思想すら統制するって怖い
- 対岸の火事みたいに日本のメディアで「中国は大変だなー」って報道されてるけど、日本だって他人事ではない
- 逮捕されてしまった弁護士さんの妻がすんごい肝が据わってた
それぞれについて、私が思ったことを徒然まなるままに書きます。
1. 思想すら統制するって怖い
この番組に出ていた人権派弁護士たち。彼らは信念を持って民を守るために働いてます。これが時として、国家に刃向かうことにもなる。
私が何よりも怖かったのは何も行動していなくても「あなたはこういう考えの持ち主ですよね?」ってだけで、弁護士免許剥奪、軟禁、逮捕される。考えただけで罪なのだ。戦前の日本の治安維持法と同じ。
インターネットを通じて、自分の思想を書き込もうものなら、逮捕される。警察が家を取り囲み、まるでヤクザのようだった。
以前読んだ「ワイルドスワン」という近代中国史がわかる本でも、思考統制、歯向かえば厳罰という様が描写されてた。
行動が制限されようとも、頭の中は、心の中だけは自由でいられないのか。
2.対岸の火事みたいに日本のメディアで「中国は大変だなー」って報道されてるけど、日本だって他人事ではない
思想統制恐ろしや…と見ていましたが、「はて?日本はどうだ?」と自問しました。
こんなことをブログに書き込むことで、私は逮捕も軟禁もされないし、中国よりはずっと自由でしょう。されど、イギリスに居たときよりも、精神的な不自由さを感じています。
その理由は日本は、思想「統制」ではなく、思想「監視」国家だから。国や警察が、不都合な発想の持ち主を表立って排除はしません。が、国民同士が監視しあってるように感じます。江戸時代の五人組と同じ精神なのか。
この国では和を尊び、協調性があり、空気が読めて、周りに合わせて我慢できる人、が大概の組織では良しとされています。特に学校ではそれが根強い。
協調性がなくて(そもそも協調性ってなんだよ)、空気が読めないやつ、「みんな」と違う発想の持ち主は国家が排除せずとも、友達から、仲間から、家族から、冷遇されていくのです。
「協調性がない」と通信簿に書かれるほど、人とは違う発想で、かつKYだった私は冷遇されていた方なのでしょう。
「貴女(ボス)とは違う意見を言った、持ってるだけなのに、どうしてそれだけで仲間外れにされるのか?」
そんなことを思い、思春期を過ごした。
娘たちにはなんと言って教えよう?もし、強い意志があり、周りとは違う発想を持っていたら?強い意志があるのは嬉しいことだが、それが理由で嫌な目にもあってしまうかもしれない。
大事なのは自分自身に正直であることだ、と私は思っている。それは時折、親を含む人との衝突を意味する。衝突するもしないも、娘たちが決めること。親である私ではない。
衝突してもめげない、折れないしなやかな心の持ち主に育てるしかないようだ。
3.逮捕されてしまった弁護士さんの妻がすんごい肝が据わってた
これは…次回に持ち越します!
ちょっと長くなったので今日はここまで。