先日書いた「イギリスにおいてレディーファーストとは、未成年の喫煙者すら行う自然な振る舞いかつ慣習だ」の続編です。
紳士は一人では紳士になれません。レディーファーストは思いやりの表現方法の一つ。相手がいなければ成り立ちません。
紳士の国で過ごして、私が気がついたレディのたしなみを綴ります。
※紳士≠男性、レディー女性≠女性。私のブログでは以下とします。
- 紳士=レディーファーストな思いやりの発信者
- レディ=その受け取り手
“紳士”側「モテたい」などの下心抜きがあったら途端に紳士でなくなる、なんて事書きました。
今回なはレディ、受け取り手の話。私が思う“レディ”の嗜みは以下
#1遠慮なく親切を受け取る
たとえエセ紳士の下心を見抜いたとて遠慮なく受け取るべし。「遠慮なく」ってのが、レディーファーストの慣習がないこの国では難しいのかもしれない。
ドアを開ける、、席を譲る、荷物を持つ、レディーファーストの形態はいくらでもある。知った間柄でもあれば、見ず知らずの相手が助けてくれることもある。
真の紳士たちはそれを慣習として行ってる。ただの日常にいちいち大袈裟に反応されたくない。
たとえば電車でお年寄りに席を譲った時に、仰々しくお礼を言われると譲った側もなんとなくその場に居づらくなったりする。いや、礼儀正しい人なのかもしれないけど、“紳士”の居心地を悪くしてはそれはもうレディーではないのだ。
日本の素晴らしいに習慣「いただきます」と手を合わせて食べるというものがある。ごく自然とやってることに逐一仰々しく感動されたら、鬱陶しくもなる。
紳士な優しさを受け取る時は、軽く微笑み「ありがとう」と一言いいましょう。それで十分です。
真の紳士は、貴女を特別な存在としてレディーファーストな振る舞いをしたわけではありません。彼らには日常です。最初はときめいちゃうのはわかりますが、彼らにその気は全くありませんのでご用心。
#2 ゆっくり動きましょう
紳士ってのは、「あ、このレディはきっと荷物を運びたいに違いない」と察知して動いてくれる。世話しなく自力で全てをやろうとしないこと。
せっせせっせと動き過ぎると、いくら俊敏な紳士でも助けの手を差し伸べるチャンスを掴めません。
ゆっくりと、多少優雅に動くってこういうことかしらん。
#3 身綺麗にしておきましょう
男受けを狙う必要はありません。ただ、身綺麗にはしててね。
いくら俊敏で気が利く優しい紳士でも、「そこに手助けを必要とする“レディ”がいる」と認識できなければ、紳士力を発揮することもできません。
明らかにキレイな格好をしている方が、助けて貰えた…というのは私の経験談です。
イギリス留学中に一時帰国する時、30キロほどのスーツケースを片手に空港に向かう。長旅だし、ラフな格好のがいいよね〜とスウェットを着ていた時はあんまりレディ扱いされず、30キロスーツケースを自分で運ぶことが多かった。
スカート履いたりかわいい格好してた旅路では、一度もスーツケースを自分で持ち上げずに済みました。いつも誰かが助けてくれてた。
コンクリート壁と区別がつかないような味気のないグレーの洋服や、まるで塗り壁のように壁と一体化してわからなくなるような装いはやめましょう。ウォーリーを探せ状態になり、紳士はレディの所在地を特定できません。
スカートってのは、ズボンよりも服の面積が広いし、ヒラリと動くし「そこに人がいる!」って認識されやすいのかも。
男に助けてもらうなんて!…って昔の私なら思いそう。未成年で喫煙するクソガキにすらレディ扱いしてもらえるイギリスで6年間過ごして、大分変わりました。
自分が女であることには変わりないし、性差関係なく得手不得手があるということ。それを頼む
まあ、こんなこと書いてるけど、さぁて私はどれだけレディかしらん。少なくとも優雅さはない。こりゃ私の永遠の課題だ。