打たれ弱いママの徒然日記ー子育てや留学体験記など

打たれ弱いママの日々を綴ります。

破けた本と、散歩と、夕陽と

どんなに子供を愛していようとも、我慢強かろうとも、24時間子供と一緒にいるのは辛い。離れる時間だって大切なのだ。

 

そして、私はぜんぜん我慢強くない。

 

どんなにインドアな人でも、どんなにストレス耐性が強くても、コロナ下ではストレスが溜まるし、精神崩壊することもある。

 

インドアでもない、ストレス耐性も低い私。

精神崩壊した瞬間が、あった。 

 

小さい子供の親の共通の悩みは ↓

  • まとまった自分の時間が取れない
  • 何事もすぐに中断される
  • (二人以上子供がいる場合)すぐに子供同士が喧嘩する(かなりウルサイし、要仲裁なことが多い)

 

一日24時間の中、ずっと子守といえど、合計すると割と自由時間はある。けど、それはものすごーーく細切れな時間の集まり。2分ずつ、5分ずつ、長くて10分。

 

洗濯物を干すのも、自分の食事を食べるのも、掃除も、何から何まで、常に中断されるのが小さい子供との生活。

 

この外出自粛生活の中、私は読んでみたい本も沢山ある。本当は、本を読みたい。けど、2分だけの時間、5分だけの時間の読書ってすんごい難しい。

 

電車通勤してた頃は、乗り換えまで5分の電車でも読書していることもあった。

 

「決して誰かに邪魔されない5分間」

と、

「いつだって、邪魔される可能性が大いにある5分間」 

 

は雲泥の差。

 

要するに、「自分の時間や人生をコントロールしてる感」が皆無で、一番ストレスになる。

 

読書ってそもそも、没入するのにちょっと時間がかかるから、2分だけ読むなんて難しい。小説みたいに前後の流れが大事なものは特に。

 

テレビを見ている間、集中して遊んでいる間は、親が手出ししなくて良いことが多い。

 

「あ、私が少しだけでもフリーになれそう。10分くらいは!!」

 

と期待して、積読していた本を見始めたら、2分目で邪魔が入った。仕方なく、本を置いて子供の相手。

 

その後、気がついた。

 

その私の本の表紙とページ一枚が破けていることを。

 

どうやら次女が破ってしまったらしい。

 

破けた本を見つけた瞬間、私は泣き出して止まらなかった。

 

読み始めて二分後に邪魔されるとイライラすることがわかっている。イライラで当たってしまうのは良くないから、読むことを我慢していた。子供たちのために。

 

それなのに、私の本を破いた。

 

父に借りた古い本。50年前出版の本だから、紙も表紙も傷んでる。それを大事にしながら、少しずつ読み進めてたのに…

 

それまでの我慢やストレスが、破けた本をきっかけに、とどめなく涙として出てきた。

 

わざとじゃない。絶対にわざと、破いたんじゃない。そうわかっていても、破けた本を見たら涙が止まらず、しばらく泣き続けた。

 

あまりにもママが泣いてるので、娘たちもびっくりしたらしい。自分がした事の重さを知った次女は、泣きながら謝ってきた。

 

「ママ、ママの絵本、ごめんね…」

 

と。

 

ママも大人げないよね…本が破けたくらいでこんなに泣いて…。いや、泣いた理由はそれだけじゃないんだけど、子供にはそう見えちゃうよね…。

 

精神の限界が来たと悟り、気持ちの切り替えのために、家族四人でお散歩にでかけた。大きめの公園に。夕方だったので、人も少なく、気温も下がり、夕陽もとても綺麗だった。

 

散歩は非常に良かった。

 

家の中ではおもちゃ取り合いの姉妹喧嘩が多発するが、お散歩中は喧嘩しないし、森の中の空気は気持ち良いし、みかん色の夕陽がなんだか心を癒やしてくれた。

 

さんざん泣いていた家に帰ったら、全く違う気分だった。

 

薄く紫がかった西の空を見ながら、思った。

 

「空ってこんなに綺麗なんだ」

 

と。

 

なんだか、一つ悟った様な気持ちだった。

 

密になる場所に出かけるのは良くない。けど、外出自粛だからといって、100時間も自宅にいることもできない。

 

誰だって、狭い場所にずっとずっと押し込められたら、おかしくなる。

 

 

散歩って素晴らしい。

 

これほどまでに、散歩の素晴らしさを思い知ったことはない。

 

本が破けたことは悲しいけど、破けたのは表紙と巻末の広告だけ。セロハンテープで、主人がきれいに直してくれた。

 

破けた本があったからこそ、散歩の素晴らしさも、空の美しさにも気づけた。

 

 

鬱々してきたら、皆様も散歩してみましょう。人混みは避けて。

 

 

散歩ができないときは、夕陽を見ましょう。窓からでもいいから。