理系による断食体験レポート②です。
「食べないとどうなる?」を自らの体で実験。
断食しても痩せても、たるんだお腹の根本的解決策にはならないとわかったのが①。
お腹の贅肉以外にも、この実験を通して様々な発見があったのでそれも記す。
②はもう少し随筆調になります。論文でいうとappendix の部分です。
※お食事中、食前の方は読むのをお控え下さい。
断食中に気づいたことと、断食明けに気づいたことは違います。
どちらも書いていきます。
目次
■断食中に気づいたこと
その1:食べていなくても、お通じはある
その2:食べていなくても、胃腸は動く
その3:断食中は、空腹感よりも不眠が辛い
■断食明けに気づいたこと
その1:移動する肌荒れ
その2:断食明けの方が辛い
その3:お米は甘い
その4:嗅覚が鋭くなる
その5:お味噌汁が美味し過ぎる
■断食全体を通して気づいたこと
■断食中に気づいたこと
断食中の発見その1:食べていなくても、お通じはある
24時間以上、食を経ったとしても、お通じはある。前日まで食べていたものは、まだまだ出てくる。
普段は、胃腸が空になる前に、次から次へと上乗せで食事してることがまざまざとわかった。そして、消化に12〜24時間ほどかかる、という話は事実なのだ、と自ら体感した。
断食中の発見その2:食べていなくても、胃腸は動く
胃腸は 24 時間 365 日働いている。
たとえ、何も食していなくても、胃腸がゴロゴロ動く音は聞こえる。
私の体は、そう強くはない。24時間働き続けるなんて無理!と思えど、私の内蔵は長時間労働に耐えている。
月一出動の子宮は、他の内蔵に比べて楽してると言えるのか。普段は楽をしていても、妊娠出産時に死ぬような思いをしてるのも、子宮なのではないか。(麻酔を使った無痛分娩も、私の神経が麻痺するだけで、子宮の辛さは変わらないだろう)
勝手に、我が臓器に思いを馳せる。私の頭の中の思惑がどうであれ、彼らは働き続ける。
断食中の発見その3:断食中は、空腹感よりも不眠が辛い
酵素ドリンクのおかげで、さしたる空腹感は感じなかった。それよりも辛かったのは不眠。
元々寝付きが悪い私は、更に眠れなくなった。
普段は消化に使ってるエネルギーが未消費ゆえ余剰エネルギーがあって、眠れないのだとか。
そんなこと言われても〜!1日断食しながら、子守してたら結構疲れる。運動する気になんてなれなかったよ〜。
■断食明けに気づいたこと
断食明けの発見その1:移動する肌荒れ
デトックスの一種なのか、不思議な発疹が出ては消え、出ては消え、転々とする。これを好転反応と呼ぶらしく、これまで蓄積していた毒が出てくる。
私は普段から肌が弱い。少し前に自粛ストレスで顔面がボコボコになった様に、肌荒れが出た。
これまで体内あらゆる添加物が、あらゆる穴から排泄される。それは毛穴も含むのか。
断食明けの発見その2:断食明けの方が辛い
断食明けはいきなり普通食を食べるのではなく、流動食を食べる。手術明けの人の食事に近い。
ぶっちゃけ、断食明けの方が辛い。理由は覚悟が甘かったから。
断食中は「食べれないよね」と覚悟が定まってい
るが、断食明けに対する覚悟は甘かった。
お粥→お粥+具無し味噌汁→ご飯+クタクタに煮た野菜スープ→豆類、生野菜→魚→鶏肉→豚肉→牛肉
こんな風に順を追って、段階的に普通食に戻していく。
子供に分け与えることすら憚るほど、大好きな肉も、断食明けにいきなりは食べれないのだ。
それを我慢するのがすごーく辛い!「やっと断食明けたのに!」という気持ちが強い。
ここで調子に乗って、脂っぽい肉やら揚げ物を食べると、胃腸が悲鳴から上がる。ちなみに、今回私は復食三日目で豚肉を食べたら、下りました。
食べれる、けど、心が欲するものは食べれない。
それが断食明け。後片付けまでが戦。
引越しでは荷造りしたら荷解きもしないといけない。そんな感じ。
断食明けの発見その3:お米は甘い
断食明けのお昼ご飯。50時間以上ぶりに摂取したお米は、非常に甘く感じた。血糖値が下がっているからであろう。
今まで貧乏だった学生が急に可処分所得が増えると、王様気分になったりするような。※就職したての頃の私の話。
まあ、落差の問題ですな。
断食明けの発見その4:嗅覚が鋭くなる
これまでに感じていた匂いにかかっていたモヤが、パーっと取れた感じ」。 この感覚の違いを、主人にそう説明したら「長嶋茂雄的な説明をどうもありがとう」と言われた。翻訳すると「それじゃわからん!」
断食後に嗅覚が鋭くなったとは言え、妊娠中の鼻の鋭さには劣る。あの頃は、ごく微量の酒の匂いもわかったし、「隣の家で玉ねぎ炒めてる」「上か下の家で炊き込みご飯作ってる」「半径80メートル以内にそば屋がある」などを感知してた。
改めて、妊娠の凄さを知る。なぜか、断食を経て。
断食明けの発見その5:お味噌汁が美味し過ぎる
断食明けの夕飯はお粥と具無し味噌汁。未だかつてなく、お味噌汁が美味しいと感じた。
これも「お米は甘い」のと同じ原理で、血中の塩分濃度が相当下がっているので、たとえ薄味でも「めちゃ塩分入ってきた来たぞ!」と舌が感知する。
38度の炎天下の後は、古ぼけた冷房がガタガタと効いていない30度でも天国とまがう程涼しく思える感覚と似ている。
■断食全体を通して気づいたこと
今まで食べていたものって何だったのだろう?と、これまでの自分を見直すことになった。
断食のことを子供たちには「ママは今日はお薬(酵素ドリンク)だけを飲んで過ごすね」と説明していた。
断食が2日に伸びた時、長女れーちゃんは「え〜…ママとご飯食べたい」と言ってた。
そっか…ママとご飯食べたいか。
「足の位置を直せ」
「手で食べない」
「ナイフは右手」
「喋ってばっかり居ないで食べなさい」
「肘つかない」
「よそ見しない!」
食事中、私は子供たちにこんな注意をしている。私が子供の頃も、あれこれと注意されていた。今となっては「必要なマナーを習っていた」と思えるが、当時は「鬱陶しいぜ!」と思っていた。
鬱陶しくても、注意がうるさくても、娘たちはママとご飯を食べたいと思っている。たとえこんなどうしようもない女であったとしても、「一緒に居たい」と思ってくれている。
車にガソリンが必要なように、人間にも食べ物が必要。ガソリンならば、どこでどんなふうに入手しようと同じだが、人間にとっての食べ物は違う。その違いは、「家族と一緒に食べる」という、変え難い体験があるからこそ、なのかもしれない。
■おまけ
私が2日間断食していたのを間近で見て、主人も「俺も食べる量減らそうかな」と言い出した。楽観主義というか、超ポジティブな主人が、結婚式以来初めてまともにダイエットをするかもしれない予感。
これは思わぬ副産物。
自分の行いは、近くにいる他者に影響を与えるのか、と実感。
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